最適なギア比

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upload 2008/1/29

最適なギア比とは? 今までの経験と独断と偏見からまとめてみました。

これは、トリックスの古典ロッド式電気機関車です。
当初は走りが良くなかったのですが、SBモデルバウというところのモーターギアセットに交換して、素晴らしい走りになりました。このギア比は42:1です。

このように改造することも含めて、動力車のギア比はどれぐらいが適正だろうか?

ということで、ここでは、ギア比を検討します。

ただし小型レイアウトで走らせる、という前提を付けます。

小型レイアウトで走らせる、というのは駅から出発するのが目の前で見られて、ゆっくりと速度を上げ、運転速度もスケール速度かそれより少し上で、まただんだん速度を落として、スムーズに駅に止まるということです。です。ですから、遠くから眺めることの多い運転会などで大きなエンドレスを走らせる場合とは、最適なギア比もちょっと違うかも知れません。

なお、手持ち車両はほとんどヨーロッパ型ですので、日本型は少ないのですが比較には問題ないと思います。

フライッシュマン 4軸タンク機関車

スローが良く効き最高速度も手頃、ギア比25:1

Pmtのガソリンカー

これは、すばらしいの一言。ギア比35:1

 

走りの良さで知られるハグ。ギア比20:1

 

 

ここで、単にギア比と言っても、車輪径と関係するのでギア比だけで論じられません。

そこで、色々な車両の車輪径とギア比を調べて、1cm当たりに進むモーターの回転数と走りの具合を表にしました。この回転数が多いほど低速形ということになります(この表では上の方)。

1cm進むためのモーター回転数

気動車

蒸気機関車

ジーゼル機関車

電気機関車

電車

ナロー

15.6

BEMO軽便4軸タンク

ROCO軽便cタンク

10.71

pmtレールバスVT135

Trix電機改造

9

Trix X II 新

自作 EB10

乗工社コッペル

8.34

Flei T3

7.64

Kato C56

7

Flei 4軸SL

6.7

だるまや市電用

6.1

珊瑚 160

5.87

FleiレールバスVT95

5.15

東野キハ10自作

4.97

Hag Re 4/4

4.58

Tomix南部鉄道キハ10

Trix DX II 旧

4.24

Katoキハ58

天賞堂C55

Kato EF65

kato  165系

3.64

天賞堂キハ22

3.59

Roco OBB EL

3.45

Tomix DF50

1.97 エンドウ電車用

注:青は低速でも走りが良いもの、ピンクはまあまあ、赤はお話にならないという印です。

これを見ると、回転数が多いのは低速性能が良いのは当たり前として、TomixのDF50など回転数が少ないのに低速性能も良い物もあります。これはモーターや伝導装置の性能が良いからでしょう。

最適なギア比は、モーターの性能によっても変わります。

なお、この表はモーターの種類、大きさが書いていません。ですけれど、基本的に小型車両には小さなモーターが、大型車両には大きなモーターが使われています。

なお、高速性能が書いていませんが、そのために機種の区分けをしてあり、それぞれには充分すぎるほどの高速性能があります。

それを含めて車輪径と最適ギア比をまとめると、

 表の見かた:例えば10mm径の車輪を使うとして、ナローなら41:1、大型電車なら13:1が適切。

最適ギヤ比

1cm進むための回転数

大型蒸気

気動車

ナロー

古典気動車

小型気動車

気動車

旧型電機

高速電機

小型蒸機

中型蒸気

小型電車

中型電車

大型電車

備考

車輪径

13

8

7

6

5

4

7

29

18

15

13

11

9

ナロー

8

33

20

18

15

13

10

9

37

23

20

17

14

11

10

41

25

22

19

16

13

電車

11

45

28

24

21

17

14

12

49

30

26

23

19

15

13

53

33

29

24

20

16

小型蒸機

14

57

35

31

26

22

18

電気機関車

15

38

33

24

19

16

40

35

25

20

17

43

37

18

45

40

19

48

42

20

50

44

21

53

46

大型蒸機

22

55

48

23

58

51

24

60

53

25

63

55

26

65

57

この値は、ギア比の上限に近い。したがってこれより大きなギア比はかまわない。
これより少ないギア比でも、モーターが大きくてトルクが強ければ適正となる。

 

手持ち車両での具体例

ナロー
乗工社コッペル車輪径6.8なら、29:1のギヤ比が欲しい。実装19:1ではスローが全然利かない。

小型蒸機
フライッシュマン古典蒸気T3(車輪径12.6)なら33:1が欲しい。実装33:1で最適。
珊瑚古典蒸気160(車輪径16.5)なら、40:1以上のギア比が欲しい(実装32:1)。スローが不足。もしモーターが大きければこれぐらいでも許せる範囲。

国鉄蒸機
カトーC56(車輪径17.5)なら40:1が欲しい。実装40:1で最適。
天賞堂大型蒸気C55(車輪径21.5)なら、40:1が欲しい。実装28:1でギヤ比不足

小型気動車
Pmt小型古典気動車VT135(車輪径10.4)なら25:1が欲しい。実装35:1で十分すぎるほど低速が利く。
トミックス小型気動車南部縦貫(車輪径10)なら22:1が欲しい。実装14.4:1で不足。
フライッシュマン小型気動車VT95(車輪径10.3)なら22:1が欲しい。19:1で少し不足だが適正範囲か。
自作気動車東野キハ(車輪径10。5)なら22:1が欲しい。実装17:1(福島)で少し不足。

大型気動車
天賞堂気動車キハ22(車輪径10.5)なら16:1が欲しい。実装12:1で不足。
カトー気動車キハ58(車輪径10.5)なら16:1が欲しい。実装14:1で適正範囲

小型ジーゼル機関車
自作ディーゼル機DB10(車輪径11.5)なら28:1が欲しい。実装36:1で充分。

大型ジーセル機関車
トミックスジーゼル機関車DF50(車輪径12)なら19:1が欲しい。実装13:1で不足だがモーターが大きいので適正範囲

電気機関車
カトー電気機関車EF65(車輪径14)なら18:1が欲しい。実装18:1で最適
ハグ電気機関車Re4/4(車輪径12.8)なら16:1が欲しい。実装20:1で十分。

電車
トミックス小型電車名鉄510(車輪径10.5)なら20:1が欲しい。実装18:1で適正範囲。
自作小型電車銚子(車輪径10.5)なら20:1が欲しい。実装13:2(エンドウMP)で話にならないぐらい高速すぎる。
カトー電車165系(車輪径10.5)なら14:1が欲しい。実装14:1で最適。

市電
市電用(車輪径8.5)なら20:1が欲しい。だるま屋市電用18:1で、少し不足。モーターを大きくすれば可。

 

まとめ

 レイアウトで走らせている体験から、最適なギア比を求めました。

小さな車両は、実物でも低速走行なために大きなギア比が要求されるが、小型モーターを積載するために、特に減速比が大きなギア比が必要となる。しかしスペース的に難しいこともあり、小型で減速比の大きなギアを手にれるのは難しい。なお、低速走行の安定のために、フライホイールは絶対に必要だが、これもスペースが問題となる。

 大きな車両は、スペースに余裕があり大きなモーターを使えるので、ここに上げた表より減速比が少なくても使用可能。しかし、必要のない高速性能より必ず駅で止まったりするので、充分な低速性能が得られるギア比は必要。もちろんフライホイールもある方がよい。

問題は電車で、室内装飾のために、小型モーターを使うことと、車輪が小さいために、大きなギア比を使いにくいことで必要なギア比を確保できていない。というより、大エンドレスで止まることを考えずに、スケールスピードの何倍もの速度で走らせるギアが販売されている。小さなレイアウトでは駅から突然ダッシュを目の当たりに見ることになるだろう。

最後にカトーの車両が動輪径が異なるのに、同じ速度で走るような車両は同じモーター回転数に成るように設計されていました。モーターの特性を含めた設計で改めて感心した次第です。


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