DCC Q&A

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upload 2010/6/4
update 2013/6/19

DCCのQ&Aです。
基本的にESUのデコーダーについて書きます。 
HOゲージを対象に書きます。
ここで用いる用語について

DC: 直流です。従来の直流システムを指します。アナログとかコンベンショナルとかの言い方もあります。
DCC: ディジタルコマンドコントロールでディジタルシステムを指します。 

DCコントローラー: 従来の直流のコントローラーです。PWM制御も含みます。
DCCコントローラー: DCC運転をするためのコントローラーです。 ディジタルコマンドコントローラーとも言います。

DCCの利点は何ですか?

1) 複数台数の動力車を同時に、かつ個別の速度、方向で走らせられる。 言い方を変えると、複数の動力車を同じ線路の上に止め置き出来る。 後者は特に機関庫やヤードでとても役に立ちます。


2) サウンド付きでは、走行音や汽笛などのコントロールができて実車に似た雰囲気で走らせられます。 駅の発車ベルや放送も入ったものもあります。

3) 低速走行がスムーズになります。BEMF付きの場合モーターの回転を検知してコントロールするので、出発や停止時などスムーズな走りが得られます。 HOナローなど低速で走らなければならないような車両で、低速走行がスムーズで無い車両では特に値打ちがあります。

4) 停車している客車の室内灯を点灯できます。夜景では特に綺麗です。

5) 発煙装置や連結解放、その他電車のドアを閉めたりパンタグラフを上げ下げできるなどの機構を付け加え任意に操作できます。初めから備わっている機関車もあります。

6) ESUのサウンドは自分で好きな音を入れることができます。自分で録音した音も入れられます。ただし、パソコンとLokProgrammerという装置が必要です。

7) ポイントもディジタルで制御できます。コントローラーから全てのポイントを操作できるものもあります。もちろん信号やその他の制御も可能です。

8) 自動運転ができます。もちろんそれなりのシステムが必要ですが、とても簡単にできるものがあります。

9)




DCCの欠点は何ですか?

1) DC車両を走らせられません。線路上にも置いておけません。

2) デコーダーを積まなければなりません。 機関車にそのスペースがいります。サウンドを出す時にはスピーカーのスペースも必要です。電車や気動車なら楽ですが蒸気機関車で場所の確保が難しいことがあります。

3) 費用がかかります。

4) やっぱり複雑です。 DCC全般について有る程度の知識が必要です。

5) 集電不良に弱いことです。集電不良があるとデコーダーがリセットされるので、集電不良の個所を通り越しても一旦停止してしまいます。その後集電が回復していれば動きだしますが、集電不良のままだと停止したままです。 DCでは、フライホイールで多少集電不良があっても、スムーズに走るのですが、DCCでは僅かな集電不良で止まります。 これは集電軸数が少ない小型車両ではかなり厳しい問題になりますので、きっちりとした集電対策が必要です。

6)


DCとDCC車両の混在は出来ますか?

DCコントローラーを使用する場合は可能です。 
DCCコントローラーを使用する場合は、DC車両は使えません。常時15Vほどの交流電圧が線路にかかっているからです。


DCC車両はDCコントローラーで普通に走らせられますか?

基本的にはDCコントローラーで走らせられます。 また蒸気機関車のシュシュというような走行音も出ます。しかし、汽笛の音などは出ません。

デコーダーを通してモーターに電流を送るために、デコーダーが働く電圧までは走り出しません。 ですからアナログ機関車とは少し違った走りになりますが、設定にもよるので機関車によって、アナログ機関車と変わらない走りをするものから、僅かなスロットルの変化で急に走り出すようなものまで、色々あります。


注意: DC運転用のコントローラーで、PWM方式のものがあります。Nゲージ用に多いのですが、これらのコントローラーで走らせると、デコーダーを壊す恐れがあります。



CV値って何ですか?

DCCのデコーダーは一種のコンピュータです。 そこに機関車を快適に走らせるためのデータがたくさん入っています。 そのデータはCV 値と言う沢山の(250)箱に入っていて、各CV値は機関車の選択や速度制御などそれぞれ色々な機能を割りつけられています。 その機能のCV値を選んでそこに入れる値を変えることで、自分好みの機関車の性能に出来ます。

勿論デコーダーを購入した時点で、メーカーが適当な値を設定してあるので、購入したままでもほとんど問題無く走らせられます。


DCCデコーダーの取り付けは難しいですか?

1)機関車にデコーダーを取り付けるソケットが取り付けられていれば、ソケットにデコーダーの端子を差し込むだけです。 ヨーロッパ製の機関車(多分アメリカも?)はほとんど全てソケットが付いています。国産ではカトーのDCCフレンドリーの車両や天賞堂のプラスティック製品についているようです。

2)プリント基板で配線されている機関車ではプリント基板を外したり、配線を切ったりする必要があります。特に発光ダイオードを使用している場合はプリント基板の配線が複雑ですから、かなり手間がかかると思って良いでしょう。

3)自作の機関車やプリント基板を使っていない場合はさほど難しくありません。基本的に線路からの線をデコーダーにつなぎ、モーターへの出力をモーターにつなぎ、ヘッドライトとテールライトの配線をすれば良いだけです。






8ピンプラグの挿入方向が解らないのですが?

一応印はあるようですがどちらに向けても挿入できるので、間違いそうです。 もし間違っても方向が反対に走るだけです。 差し込みなおせば良いです。 間違っても壊れません。




8ピンプラグと6ピンプラグの違いは?
sinarsinarさんからの情報です。

コードの色は同じです
 8ピン 6ピン
 1−−−1 オレンジ 右モーター
 2−−−6 黄    尾灯
 3−−−X  緑   AUX1 機能の無い8Pも多い
 4−−−4 黒    左線路
 5−−−2 灰    左モーター
 6−−−5 白    前照灯
 7−−−X 青 +アース 6Pの場合、尾灯、前照灯の白、黄線の反対側に繋ぐ
 8−−−3 赤    右線路

 青線は8Pの時も同じように出来ます

8P、6Pの配線は反対につけても前照灯と尾灯が反対につくだけで良く考えられてます。
最初つけるときマーキングが無く躊躇しましたが、




21ピンプラグと8ピンプラグの違いは?

21ピンの説明と8ピンの対応です・
中央が21ピンの番号を示します。
11穴なしが、21ピンの穴の無い部分です。
  出典はESUのホームページです。

 なお、21ピンは使っていない端子がいくつかありますが、各メーカーで独自に使うようなので、メーカーが異なるとその部分での互換性は確保されていないそうです(人づて)

8ピン色 21ピン番号 21ピン番号 8ピン色
指標穴なし 11穴なし 12 VCC
スピーカー 10 13 AUX3
スピーカー 9 14 AUX2
ライト 前 8 15 AUX1
ライト 後ろ 7 16 プラス電極
ZBDTA 6 17 nc
ZBCLK 5 18 モーター 左 オレンジ
AUX4 4 19 モーター 右
nc 3 20 アース
nc 2 21 線路 左
角度センサー 1 22 線路 右

別の図を示します。
穴なしダミーの部分が図によって異なります。デコーダーを表から見るか裏から見るかの違い。
ダミーの位置に注意して見てください。


21ピンのデコーダーから8ピンまたは6ピン用のコードをひきだす時には、この図のように、基板の内側の端子からコードを出します。黄色7と白8は外側からです。

上の図は下の写真の方向から見ています。
下の写真はコードを半田付けした例です(6ピン用)LokPilot Basic




次に、21ピンタイプでも、裏返すと端に端子があるものがあります。(上の写真のタイプは裏には端子が無かった)

この場合はこの端子に下図のような配線になります。
ダミー(index)穴なしの位置に注意。
勿論反対側の面は初めに書いた配置となっています。

ESUのホームページからダウンロードしました。

ヘッドライトの配線の片側がボディーアースになっているのですが?
 基本的にはヘッドライトの配線はボディーアースから外して単独で配線しますけれど、それができない時には以下のようにします。

ボディーアース側になっている車輪の配線を、黒。
絶縁側車輪を赤。

これで、ヘッドライト配線の白をライトにつなぐと点灯します。(すなわち、青の配線が不要になる)。

ESUのLokSoundの音量を下げたいのですが?

 気動車等喧しい時がありますよね。CV63が音量です。 最大値が64ですので値を低くしてください。
ただしこれはマスターボリュームですから、全ての音量が変化します。

ちなみに初期設定は最大値64です。だからそれ以上大きくすることはできません。



ESUのLokSoundで汽笛の音量を上げたいのですが?

 汽笛、タイフォンはCV121で調整できます。
初期値は64です。これより大きくはできません。値を下げると小さくなります。

また、CV63で音量を下げると、汽笛の音量も下がります。しかしCV121の設定値は64のままなので、気動車のエンジン音を下げて、タイフォンだけ大きくすることはできません。

なお、Lokprogrammerを使うと、エンジン音や汽笛の音を個別に変えることができるので、エンジン音を小さくして、汽笛の音を大きくすることも可能です。ただし、デコーダーに記録されているサウンドデータをLokprogrammerに転送することはできませんから、あらかじめESUのホームページからサウンドデータをダウンロードしたもののみ、この操作が行えます。その後デコーダーにサウンドデータを上書きすることになります。


ESUのLokSoundでヘッドライトの明るさを変えたいのですが?
 CV113です。Volの値に0〜15の数値を入れてください。15が最大の明るさで、値を小さくすると暗くなります。 次の項参照


CV113への値の入力法が解らないのですが?

CV113はたくさんのコラムがあります。 まず基本的なライトの明るさがVolで示されているもので、上の項のように0〜15までの明るさをVolとします。
例として明るさ(Vol)を10としたとします。
そして、例えば、ヘッドライトの点滅をしたければ、Vol + 16になっていますから、10+16=26をCV113に入れれば、明るさが10で点滅します。
以下同様に、Vol + 数値の合計値を入れれば、閃光なども行えます。


ESUのLokSoundでヘッドライトを点灯させた時、だんだんに明るくしたいのですが。

前項と同じ方法です。 CV113で、Vol + 112の値を入れます。Volが10なら、122をCV113に入れればヘッドライト点灯のスイッチを押すと、徐々に明るくなります。 またオフにすると徐々に暗くなります。


ESUのLokSoundでテールライトの明るさを変えたいのですが?
CV114です。 ヘッドライトの項で書いたのとまったく同じです。


ESUのLokSoundで蒸気機関車の動輪の音とドラフト音を合わせたいのですが?
車輪にセンサーはついていません。
 
センサーなしの場合はCV値で合わせます。
説明書では動輪1回転の時間を計ってと書いてありますが、自分で気に入った音になればよいのであれば、以下のようにしてできます。
CV57とCV58が関係していますが、取りあえずCV57の値を変えてください、値を大きくするとドラフト音がゆっくりになり、値を小さくすると速いドラフト音になります。
CV58は速度が変わるとドラフト音の速度も変える変数です。
これも値が大きいと音がゆっくりなり、値が小さいと速くなります。
CV57でゆっくりの音を合わせて、後からCV58を気に入ったように変えればよいと思います。



Loksound V4.0にV3.5で作った音を入れるにはどうしたらよいでしょうか?

LokSound V4.0のサウンドファイルは(.esux )です。 V3.5のサウンドファイルは(.esu)です。
そこでV3.5のサウンドファイル(.esu)をV4.0のファイル(.esux)に変換すれば、V3.5の音をLokSound V4.0 に入れる事が出来ます。

この事は、V3.5を使って自分で作った音源( .wev)をV4.0で使える事になります。
例えば、日本型の汽笛を入れるとか。

方法
1)Lokprogrammer V4.0 を起動する。 
2)Fileメニューから inport decorder project を選ぶ。
3)開きたいV3.5のデーター名(.esu)を選ぶ。
4)select the decoder type for the new projevt で使いたいデコーダタイプ(ここではv4.0)を選ぶ。
以上で、V3.5のデータが読み込まれて、V4.0での形式に変換されます。
5)save as で別名で保存する。
これで、(.esux)の形式で保存されます。

また、(.esux)の形式で保存されているので、V4.0の他のサウンドファイルを開いている時に、このファイルを呼び出して、中のサウンドパーツ(.wev)を編集中のV4.0のサウンドファイルに加えることもできます。 後は、サウンドスロットに入れて、ファンクションボタンを割り当てれば、その音を使えます。