LIMAの古い車輌(HO)

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Update 2008/1/8

LIMAと言うのは、イタリアの模型の会社で、リバッロシー社に買収され、今はホーンビー社が引き継いでいるということですが、そんなことはどうでも良いことで、LIMAブランドの昔に作られた車輌の話。

LIMAは、昔からかなり輸入されていたらしく、結構中古で安い車輌が売られています。
 そして、ヨーロッパ型をやったことが無い人が、あまりの安さに買うというパターンがかなりあるようです。

 かく言う私も、30年ほど前におもちゃやの前に山積みしてあった、LIMAのTEEの客車を買ったことがあります。一輌200円ぐらいだったと思いますが、当時でもむちゃくちゃ安い価格でした。
 もちろんボディーはプラスティック。そして厚いプラスティックの窓枠の奥に窓ガラスがあるという、昔のプラスティックモデルの見本みたいなもの。当時はそれが当たり前だったのでしょうが。
そして、カプラーは台車マウントで、さらにフランジはとてつもなく大きい。
 まとめると、いかにも玩具という品物でした。

それで、今でも古いLIMA製品を買うと、こういうものがあって、安いから購入したという人の中には、これがヨーロッパ製品の普通の品質がと思う方がおられるようなのです。

今のLIMAも、けっこう安価ですけれど、昔とはまったく品質が違います。

さて、そう言いつつ、実は古いLIMAの電車を買ってしまったのです。
価格は古いLIMAにしては、高いと思ったのですが、好きな車輌だったので、品質には眼をつぶって買いました。

そこで、昔の製品はこんなのだったと紹介します。

車輌はルフトハンザエクスプレスと言って、飛行機会社のルフトハンザがフランクフルトからデュッセルドルフまでドイツ国鉄の線路を借りて走らせていた独自の特急電車です。
何故、そんなことをしたかと言うと、その距離は飛行機を飛ばすのには近すぎる、ということで列車を仕立てたそうです(93ドイツの旅 参照)。

そして、私が始めてのドイツ旅行で始めて乗ったドイツの特急電車がこれだったので、思い入れがあるのです。
この電車です。

一見良く出来ていますが、窓を見るとわかるように奥のほうにガラスがあり、昔のプラスティック製品そのものです。

そして、台車マウントで、しかもちゃちな連結器。

当然、今では当たり前の伸縮式にはなっていません。
この大きなフランジ。

この車輌は場合によっては日本のポイントを通過できないかもしれません。

しかし、これが普通のヨーロッパのサイズだと思ってもらっては困るのです。

たしかにヨーロッパ製品のフランジは大きいのですが、これよりははるかに小さいです。
これは、20年ほど前の、やはりLIMAの製品です。

このフランジはずいぶん小さくなっています。

ですから古いLIMAを買うときは、この辺を見ないといけません。
そして、動力装置もモーター横置きでスパーギヤという、昔の方法です。(これは決して悪い方法ではなくて、今でもメルクリンやフライッシュマンでは取り入れています)。

今のLIMAはウオームギヤを使った普通の方法で、大きなモーターにフライホイールをつけています。

びっくりしたのがこれ。

ウエイトです。
何と1cmほど厚さのある鉄の棒です。
鉄板というようなものではありません。まさしく鉄工場で切り出してきたような鉄の棒です。

当然重いです。

それから配線が見えますが、昔の片側の台車で1つの極を集電する方法で、全軸集電ではありません。

多分、集電不良への対応も含めて重いウエイトを入れているのかもしれません。
中古で買ったので当然かも知れませんが、この車輪の汚れとゴムタイヤの汚れは凄いものです。
とりあえず、ピカピカに磨きました。
さて、ボディーを良く見るとレタリングがすばらしいです。

特に床下器具に書かれた小さな文字など感激物です。
レイアウトに乗せるとこのとおり、少々車体がプラプラしくても(新語)、立派に見えるじゃありませんか。
そして、走りも、多少やかましいけれどまあまあです。

もともとLIMAは玩具的なので低速はともかく、普通には良く走るのです。

昔の製品は昔の製品なので、それを買った時にそれなりのリスクがあります。
これはLIMAに限らず他のメーカーでも同じだと思いますが、特にLIMAの製品は結構出回っているので、買う機会があるかもしれません。
その時に、良く調べないと貴方の持っているポイントを通過できないかもしれません。そして、それでヨーロッパ製品全てがあなたのポイントを通過できないと思ってもらっては困るのです。
たぶん電車は通るでしょうが、古い蒸気機関車は要注意。

私? 私の線路はフライッシュマン。ヨーロッパ規格なので何の問題もなしに走ります。
追加
早速、集電していない車輪に集電シューをつけました。
反対側の車輪は元々から車軸で集電しています。

最低これぐらいの改良はしないと。

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