発煙装置
upload 2011/12/2
ここでは蒸気機関車の煙について書きます。
メーカーの仕様を載せていますが、内容は私個人の考えですので、メーカーの見解ではありません。
間違っていたらお教え下さい。
発煙装置
1)メーカー
SEUTHE (ゾイデ) ドイツ
発煙装置の大手と言ってよい。
取扱店: HRS(枚方) かなり揃っている。
モデルバーン芦屋、 大阪梅田阪急 で買ったことがあるが、詳しくは不明。
http://www.seuthe-dampf.de/
HO蒸気機関車用を記す。 2011年11月調べ
使用電圧 8-14V、10-16V、16-22V の3種類あり。 いずれも交直両用。
形は2種類
ここではストレート(S)タイプと記す。 太さ5mm、長さ24mm
ここではボトル(B)タイプと記す。 上部の太さ3.5mm 最大太さ7mm、長さ24mm
仕様
ここでHO蒸気機関車用は
Sタイプが
Art-Nr 10 メルクリンシステムの大型蒸気機関車に使われている(太いため)。
Art-Nr 11 メルクリンデジタル(旧タイプのデジタル、今のデジタルは上記)の大型蒸気機関車に使われている。
Bタイプ
Art-Nr 20 メルクリンシステムの小型蒸気機関車に使われている(細いため)。
Art-Nr 24 メルクリンデジタル(旧タイプのデジタル、今のデジタルは上記)の小型蒸気機関車に使われている。
型名不明 BRAWAのDCC機関車に使われている。
2) 発煙装置の構造
分解しました。
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まず切ります。
中に真鍮のパイプがあります。この太さは実測で1.2mmでした。
先にガラスの玉が見えます。
真鍮パイプの下(左)から、導線が出ている。 右はガラス玉から下のガラスパイプを引き出した所。割れている。
さらに真鍮線からヒーター部分を引き出すと、このようなパーツに分かれています。
中にヒーターがあって、熱で油を燃やす?蒸発?させるようです。
ガラスパイプは2重になっていて、内側の細いガラスパイプの中にヒーター線があります。
ゾイデのHPで、内側のガラス管の径が0.4mmと書いてあります。
もっとアップで撮ると、驚くなかれ、この細いガラス管の中にめちゃくちゃ細いヒーター線が螺旋状に捲いてあります。
ヒーター線の太さは0.02mmとのこと。
上に置いた0.3mm真鍮線と比べても、物凄く細いことが分かると思います。
実はこれは目で見て解りませんでした。 デジカメ(リコーGX200)で思い切り接写して写した画像から解りました。
この時点でヒーター線の下は導線につながって発煙装置の下に出ているのですが、上がどこかで本体につながらないと、電流が流れません。
そこで、真鍮パイプの下の方を良く見ると、
小さな穴(0.5mmぐらい)が開いていました。 反対側にも開いています。
ここを虫眼鏡よりずっと倍率の大きなルーペで見たら、何となくヒーター線が出ているような気がするのですが、なにせ0.02mmの線は細すぎて良く見えません。
デジカメで頑張って何枚も撮って
この穴から、髪の毛みたいな線が出ているのを見つけました。
ヒーター線です。
先が切れているようで、この先が何処につながっていたのか解りませんが、これが真鍮パイプもしくは本体のどこかにつながっていたはずです。
ということで、これらから想像した構造図を示します。
図示するために縦横比は大幅に異なっています。
発煙油を入れることで、ヒーターで熱せられた真鍮パイプに油が触れて発煙するようです。
3) 煙
煙は上に噴き出すが、勢いが無いと下に垂れる。どうも空気より重いようだ。
だから、煙と言うより油の蒸気のような気がする。
上に噴き出すのはヒーターの音だが高い時で、あまり吹きださないのはヒーター温度が低いためと思われる。
入れる油の量で、温度が変わりはく量や勢いが変わったり、全然出無くなったりする。
勢いがある煙は気にならないが、垂れる煙は機関車の煙突周りのボイラーが油だらけになる。ただし潤滑油のような粘りは無くさらっとしている。
煙はかなり強く臭う。 柑橘系のみかんの様な臭いと言う人が多い。ESUでも油を出しているが、こちらの方が柑橘系が強いようで、良い匂いにしようと頑張っているのであろうか。
煙が体に害があるかどうか不明。
4) どの電圧を選択すべきか?
(1) DC12V運転。
8-14Vで良さそうだが、常時発煙装置に電圧がかかっているので空焚きの可能性があろ少し余裕が欲しい。
また機関車によって運転時の電圧が異なるので場合によっては10-16Vや16-22Vが適しているのかもしれない。
(2) DCC
DCCはデコーダーで、煙のON、OFFが選べるので、常時発煙装置に電圧はかからない。
DCCはディジトラックス等のアメリカ系と、ESUなどのヨーロッパ系で仕様電圧が異なる。
それぞれで考えた方がよさそう。
アメリカ系では12Vなので低い電圧用で良いだろうがデコーダーからの出力電圧を知って選ぶべき。
ESUなどヨーロッパ系は16Vからメルクリンセントラルステーション2では18Vの出力がある。
高い電圧用が必要であるが、デコーダーからの煙用の出力(AUX1)の電圧を知って発煙装置を選ぶべき。
(3) メルクリンシステム
メーカー指定の物を使えば良い。
5) デコーダーからの出力
DCCとメルクリンの違いがあります。メルクリンは中央レールと両側のレールは機関車をどちら向きに置いても変わりません。 一方DCC、2線式は機関車の向きにより、デコーダーへの入力が左右変わります。
ここで、発煙装置の配線が、デコーダーからの出力のみ、すなわち青線とAUXからの線でつながっている場合は問題ありません。
しかし、発煙装置が機関車のボディーにアースされている場合は、デコーダー出力のAUXと、もう一方は車体からの導電になります。 ということは、機関車の置き方によって発煙装置にかかる電圧が変わることがあるそうです。
あるそうですと言うのは聞いた話だからで、確信はありませんが注意が必要と言う事です。
その点、メルクリンはボディーのアースから発煙装置に導電していますが、前述のように機関車の置き方によって変わる事はないので、問題は生じません。
次に、デコーダーによって発煙装置の保護のために、ある時間もしくは電流によって発煙装置にかかる電圧を遮断する機構があるものがあるそうです。 多分ESUのDB215がそのようになっているとも聞きましたが、これも確信はありません。たしかに運転中に煙が出無くなることがあるのですが、その所為かどうかわかりません。
6) トラブル
煙が出無くなる、これが良く起きるので、発煙装置を調べ始めたのです。それぐらい私の機関車はトラぶります。
一方、メルクリンショップHRSでは毎日朝から晩まで煙を出しっぱなしで走らせても、めったに壊れないとの事。
何故でしょう? 同じゾイデの発煙装置を使っているのに。
ここからが問題です。
発煙装置の抵抗を調べました。 新品では130Ωほどです。
煙が出無くなった発煙装置(多分Ar24)の抵抗は、無限大でした、ああ断線かと思ったのですが、良く見ると5kΩほどありました。 断線ではありません。しかし異常に抵抗が大きくなっています。多分断線しかけかなにかで抵抗が大きくなって煙が出ないと考えました。
所が、数日たって抵抗を測ると130Ω程で新品と同じです。 何故こうなったのか解りませんが、取りあえず新品並み。
そこで、発煙するはずだとテストすると、やはり発煙しません。
抵抗をはかると、また5kΩ程。 何故?
乾かすと抵抗が変わるのかと思い、油を抜いてドライヤーで温めて乾かすと、おおっ 抵抗が下がり130Ωに近くなりました。 そこで、油を入れても抵抗はそのままでしたが、電気を流すと発煙しません。
そして抵抗を測ると5kΩ。
この繰り返しです。
原因が解りません。
構造図から考えると、ヒーター線の端が真鍮パイプにつけてある場所やほうほうがよく分からないので、ここで接触不良もしくは何かが起こっているのかと考えますが、必ずしもそうとは言い切れません。
ということで、この原因は不明なままです。
勿論断線していることもあり、その時は当然、交換です。
7) 使う上での注意
発煙油は注射器で入れます。
煙の出方は油の量大きく影響を受けます。多すぎると出ません。少ないとすぐに無くなる。
特に、ボトル型は先が細いので、そこで油が止まって下に入っていないことがあるような気がします。
ストレート型はその辺のトラブルは少ないようです。
油を入れ過ぎた時には注射器で吸い出します。
煙が出ない原因を特定できないので、推測ですが、油が多すぎて先の細い所まであると出ないようです。
そこで一旦注射器で油を抜いてから、改めてほんの少し注射器に油を入れて、煙突の一番奥まで針を入れて油を入れます。発煙装置の底にだけ油を入れるためです。
空焚きについては、しない方が良いのでしょうが、前述のHRSではしょちゅう空焚きの状態でも断線していません。
これは機関車のボディーがダイキャストで発煙装置の冷却に効果があるからかもしれませんが、不明です。
できるだけ空焚きは止めた方が無難でしょう。
また、連続で煙を出しっぱなしも故障の原因になり得ます。
なにせ、物凄く細いヒーター線であることを考えて、適度な使い方が必要でしょう、
そして、発煙装置は消耗品と考えるべきです。
以上
上記の問題点、不明点が解明したら修正記述します。
ということで、使い方、油の入れ方を上手にするように心掛ければうまく煙が出ように思いました。
終わり