2018年2月6日(火) |
スーパーコンピューター「京」 |
世界一速いコンピューター「京」です。
スパーコンピューター「京」
それは、ここ、神戸ポートアイランドの神戸空港の近くのこの建物の中にあった。
理化学研究所 計算科学研究機構です。
玄関を入るといろいろな展示があったが、一番正面にコンピューターのラックがあった。
後ろに「京」と書いてある。
この大きさでは、これが世界一速いコンピューターだとは、思えない。 デモ用の模型と思ってあまりよく見なかった。
しかし、これは本物らしい。
上の方に横にたくさん黒い線に見えるのが、水冷のパイプだそうで、コンピューターを冷やすのに水冷で行っているそうだ。
パンフレットに説明が書いてある。
さて、50人ほどで見学に行ったのだが、ここからは駅の改札のようなゲートを通り、エレベーターで6階に上がる。
案内された部屋は、70人ぐらいは入れるだろうか、階段状に椅子が並んでいて、正面にはプロジェクター用のスクリーンがある。
椅子には、袋に入ったパンフレットが用意されていて、全員に行き渡る。
ここで、若い女性から「京」のプレゼンテーションを受ける。
あちこちの研究所や大学、メーカーがLANを使って使用しているそうだ。
ほとんどがシミュレーションに使っているとのこと。
医学系や
気象関係
超新星爆発
車の風洞実験
そのほかいろいろな画像が示された。
そして、プレゼンテーションが終わって、それでは「京」を見学していただきますというので、席を立って歩くのかと思った。
しかし、その時にするすると、目の前のスクリーンが上がると、そこには
なんと、京があるでは無いか。
このガラスの前にスクリーンがあって、そこでプレゼンテーションを行ってスクリーンを上げればこの景色、 素晴らしい演出だ。
これが「京」なのだ。
先ほどのコンピューターが1000台以上連結されて「京」となっている。
少し、えんじがかった赤で漆を思わせる綺麗な色だ。
そして「京」の文字は、書道家の武田双雲氏によるものとの事。
この綺麗に並んだ様は思わず、兵馬俑を思ってしまった(見たことは無いが)。
まるで兵士が並んでいるようだと。
ここで、技術系の広報の方が来られて、技術的な解説や質問を受けられる。
この大きなコンピューターを走らせるには、冷却が大事だとのこと。 そのためにこの建物のかなりの部分が冷却設備のようだ。 そして、別の部屋にメモリーがテラバイトどころではなくペタバイトという、どでかいメモリーがありそれも冷却している。
そして、省エネで電気を食わないようになっているのであるが、それでもフル稼働させるとものすごい電力が必要で、その設備もある。 どこかで聞いたのであるが、フル稼働させると神戸市全体で使う電力と同じほど必要だそうだ。 電子が動いて計算するので、電気もいるし熱も出るという事です。
私は、こんな大きなコンピューターをどういう言語で動かしているのかが気になったので質問してみた。 すると、フォートランやCなどで行う人が多いとのこと。
フォートランと言えば、50年ほど前に大苦労したことがあるのだが、まさか現在もフォートランが使われているとは夢にも思わなかったのでびっくり。 技術系のプログラムにはフォートランは良いそうなのでした。
OSはリナックス。 メーカーは富士通。
見学者は年寄りなので、色々知っている。 いろいろな会社や研究所などで働いてきた人達がいるからである。 質問も結構込み入ったこともしてくる。
しかし一般的には価格のことであろう。 建物とコンピューターを合わせて幾らとか、恐ろしいほどの金額を言っていたが、それぐらいはかかるだろうと私は思った、 価格は忘れた。
そして使用料であるが、公に発表されるような研究は無料とのこと。 しかし、メーカーなどで公表を行わない使用に関しては1時間幾らと価格がある。 ただし、「京」全体を使うかその一部を使うかで価格は違うし、つねに全体を使う計算ばかりでは無い。
上にはCPUの使用をリアルタイムで示すパネルがある。 赤がフルに動いていて、緑は止まっている部分だ。 ほぼフル稼働に近い感じ。
こちらは各モジュールの温度を示している。 赤が高いが、一カ所だけのようだ。
これは、たしか経時的な使用頻度を示している、 ほぼ常に使われている。
見学室はこういう構造になっている。 ここでプレゼンをしてそのまま見学できる。
記念写真も撮れる。
さて、この「京」で今一番使っている研究は、ポスト「京」の開発です。
世界一速いと書きましたが、ある面では今でも世界一の部分もあるようですが、普通に言えば、今は世界10位ぐらいに下がっている。
そこで、新しい「京」を作るために研究を進めている。
「京」ができて7年、コンピューターの世界では5年で買い換えが常識とか。
だから、「京」も新しくしなければ世界について行けない。
2番ではダメなのです。
ということで、「京」は凄いと思ったけれど、それを使いこなしていろいろな研究をしている人はもっと凄いと思いました。
これで、世の中がどんどん変わって行きます。 医学も薬学も、工学も、宇宙研究も、いや、サイエンス作家の竹内薫 氏によれば、経済も数学、それも高度な数学だそうで、スーパーコンピューターで世界経済が回って行くとか。
だから、各国ともこのようなコンピューターの開発に躍起なのです。
ちなみに、今一番のコンピューターは中国です。
負けるな日本ですね。
、 |
|
|
|
2018年1月22日(月) |
オーロラ |
北極圏の夜空に光るオーロラ
NETより
綺麗なオーロラです。
これがどうやって出来るか。
それは太陽の活動に関係しているそうです。
太陽の黒点が関係している。 黒点が何故出来るかは太陽の磁気の関係らしいがおいておいて、黒点が大きくなって爆発する。 そうするとそのエネルギーがプラズマとなって地球に降り注ぐ。
太陽の嵐だ
左が太陽、右に地球が見える。
そうすると、このプラズマの流れで地球磁場が彗星のようにふき流される。
この規模が大きいと、人工衛星が壊れたりGPSが狂ったり、大停電が起きるそうです。
磁気圏の嵐がいろいろなものに影響している図。
すると、地球の後ろにプラズマシートができて、そこに地球の磁力線があり、磁力線に電子が巻き付き地球大気に振り込みオーロラを光らせる、ということですが、さっぱり分かりません。
第一プラズマが何か分からないので質問すると、太陽から出た水素原子の電子が外れて陽イオンになり、外れた電子と共に凄いエネルギーを持っているのがプラズマとか。
それで、プラズマの電子が、地球の磁力線に巻き付く形になり、それが大気にある酸素原子と反応して酸素原子の軌道電子を追い出し、空いた軌道に上の軌道から電子が落ちてくる、軌道間のエネルギーの差が光となって出るとのこと。
詳しいことはまだ分からないことがあるそうですが、太陽からプラズマが降ってきたら、地球の太陽と反対側、すなわち夜の部分に地球の地磁気と関係してオーロラが出来る。
そして、オーロラの色が赤いのは電子のエネルギーが低いので、上の方で止まるので、赤い。 下まで来る電子はエネルギーが高いので緑になる。 光のエネルギーは赤が低く、緑、青と高くなるのでその関係だろう。
ということで、地磁気の影響で極地にオーロラが出来るのであるけれど、北極に出来たときには南極にもオーロラが現れている。 同時に両極にできるそうです。
カーテン状に夜空に浮かぶオーロラ、ロマンチックと思うか怖いものだと思うか?
大昔からオーロラを観察した記録はあって、江戸時代には京都、伏見(我が家じゃん)で見られて、赤い帯が天の川を貫いたと記述されています。 空から赤いカーテン状の帯が降りてきている絵が描かれているそうです。
今でも北海道では見られることがあるそうです。 北海道では赤く見えるのは地球が丸いのでオーロラの上の方しか見えないからです。
空が赤くなる、多分昔の人は怖かったと思います。 ロマンチックに思うのは最近ではないでしょうか。
、 |
|
|
|
2017年11月1日(水) |
ウロボロスの蛇 |
空を見上げるとたくさんの星が光っている。
その昔、安倍晴明は超能力を持って星を見て占っていたと、ちまたには云われていて京都の晴明神社には訪れる人が絶えないとか。
安倍晴明は天文学者で、仕事として天体観測し何かあれば天皇に伝え政治に反映させていました。
もっと昔、古代エジプトやギリシャ、中国などでも天体観測はされていて歴を作るなど人類の空への感心はずっと続いています。
エジプトの天体図
そしてコペルニクスが地動説を唱え、以後も、ケプラー、ガリレオ、ニュートンと有名な方々の名前が続きます。
こうして地球が太陽系の惑星であることが分かり、それぞれの大きさや軌道なども分かってきました。
地球の大きさはどれぐらいあるのか? 12,756Kmです。
太陽は遙かに大きくて、1,341,900Km
約100倍ちょっと、遙かに大きくて、この図は正しくない。 イメージ図です。
この太陽系もさらに大きな天の川銀河の中の点でしかありません。
僅かに見える黄色い点が太陽系
そして、この天の川銀河さえ、宇宙の中の僅かな点でしか無い。
宇宙ってなんて大きいんだ!
これでも宇宙の一部、この中の僅かな点が天の川銀河。 同じような銀河が沢山ある。
見上げている空の遠くの遠くの、さらに遠くまで宇宙は続いている。
では宇宙の大きさは?
地球から宇宙を観察出来る範囲しか宇宙の大きさを測れませんが、今のところ137億光年の距離まで確認されています。 実際にはそれ以上大きいかも知れませんがその先は分かりません。
しかもどんどん広がって行っている。
これを調べるには宇宙がどうやって出来たかを知らなければなりません。
それは、137億年前ビッグバンという大きな爆発が起こりそれが宇宙の始まりという説です。 その前には何も無かったはずですが、なにやら、もやもやとしたものがありそれが爆発した。 ビッグバンで高温高密度の火の玉状態になりどんどん膨張してゆく過程で星・銀河が形成され現在の宇宙になった。
この時に、クォーク、レプトンなどの素粒子があり、それらから陽子と中性子が生成。
温度が下がってくると、ら重水素が生成された。 さらに他の元素も。
今でも宇宙にはビッグバンの時に出来た素粒子(10-35m)が飛び回っている。
とても大きな宇宙の中に、とても小さな素粒子が飛び周り、それらを調べなければ宇宙の解明は出来ない。
一方、今度は小さいものの話。 一生懸命小さいものの研究をしている人達がいます。
人間でも何でも良いのだが、その組成はと言うと細胞であり、それらはいろいろな原子から成り立っている。 生物で無くても鉱物でも金属でも原子から成り立っている。
原子の大きさは元素によって異なるが、このようにとても小さなものである。
そして、その中心には原子核があり、陽子と中性子から成り立っている。
赤が陽子、青が中性子だろうか。 これらが集まって原子核が構成されている。
これは、原子全体の大きさを野球場とすれば、原子核の大きさはボールぐらいだそうだ。
すなわちものすごく小さい。
そして、これで最後だと思ったら、陽子や中性子はさらに核子と呼ばれるものに分かれ、陽子には3個、中性子には2個含まれ、それらの電荷によって陽子はプラス、中性子は中性の電荷を持つ。
こうなってくると、何故電荷が存在するのか、光とは何だ、時間とは何だ、さらに重力とは何だという疑問が湧いてくる。
ニュートンがリンゴの落ちるのを見て万有引力を見つけたが、それよりさらに手前の、何故重力があるのかという疑問だ。
そこで、ニュートン力学より新しいアインシュタインの相対性理論が登場し、今まで考えられなかったいろいろなものが存在するはずだと理論より導き出した。
そして、現在の研究者はいろいろな手法を用いて、未だに解明されない基本となるものを実験的に見つけ出そうとしている。
それらは
素粒子と呼ばれるもので、クォーク、レプトンなどがありそれらはさらに、アップ、チャーム、トップなどに分かれている。 そして、ゲージ粒子、ヒッグス粒子と呼ばれるものがあるはずだと言われている。
これらの大きさは、10のマイナス35乗程度です。もの凄く小さい。 原子から見てもマイナス20乗ぐらいなので、億とか兆と言うような言葉で表せない。
ゲージ粒子は電磁気に関係する粒子、グルーオンは強い力に関係するとか。色々役割があります。
2013年ににヒッグス粒子を見つけたことでアングレール博士とヒッグス博士がノーベル賞を貰っています。
ヒッグス粒子とは何かを説明するには私にはとても無理で、ヒッグス場があってそこを流れるそよ風がヒッグス粒子だと書いてあっても意味不明で理解できませんが、質量に関係があるみたいです。
そして、最近(2017年)質量に関係する重力波の検出に成功したと新聞に載っていました。
これは、中性子星の合体で生まれた波で、このような小さなちいさなものの研究で大きな大きな宇宙の研究をしなければならない訳です。 測定装置は何キロも長さがある大きな物。
ということで、結論に向かうと
日常の物の大きさから地球、太陽系、宇宙へととても大きな物に向かって研究してゆくと、宇宙を形成する原子とか、さらに小さな素粒子まで行き着くし。
一方、逆に物を形成する小さな物質を追い続けてゆくと分子や原子、さらに陽子やそれを形成する素粒子まで行き着くわけで、 それを調べるには宇宙を調べなければならない。
すなわち大きな物を追いかけても小さな物を追いかけても同じ場所に行き着く。
これは自分のしっぽを食わえている蛇、ウロボロスの蛇です。
前述の事もこの蛇のようであると見立てて
ウロボロスの蛇と言われています。
そうそう、ニュートリノやその他素粒子は宇宙を飛び回っている。 あまりにも小さいので、地球も通り抜ける、もちろん我々の体も通り抜ける。 ビッグバンで生まれた素粒子が知らないうちに自分の体の中を通り抜けているのです、それも、もの凄い数の。
、
|
|
|
|
2017年9月12日 |
ブラックホール |
夜空には星が瞬いている。 その中をジョバンニとカムパネルラの乗った汽車は銀河に向かって進んでいる。
やがて銀河ステーションが近づくと、突然汽車は漆黒の穴の中に落ちてゆく。
これがブラックホールだ!
怖いですね〜 宮沢賢治もびっくり!!
高齢者の学校で、ブラックホールを習いました。 もちろん大学生相手ではないので軽く、さらっとのはずなのですが〜 難しい。 解らない。
宇宙の中にブラックホールという、見えないけれど、何でも物を吸い込んでしまう穴がある。
そこでは、光すらも吸い込んで出られないので真っ暗で見えない。 もちろんX線や電磁波も吸い込まれて望遠鏡はもちろんX線望遠鏡などでも観察することができない。 見つけられないと言うことです。
何故出来たか、
それは、太陽のような光っている恒星が活動していると核融合でいろいろな元素が出来てくる、 そして、一番重い金属が中心にあるボールのようになる。
これらの中で大きな物が最後にブラックホールになる。
小さなくせにものすごく重いと思われる。
質量があると万有引力の法則で、お互いに引っ張り合いすることは知っている。 地球に引かれてリンゴが落ちるあれである。
ブラックホールは超重いので近くにある物を全て吸い込む。 光も重力の場では引かれて曲がるので、光も吸い込まれて真っ暗である。
そこで、宇宙にある黒い穴のようだとのことでブラックホールと名付けられた。
この存在が、相対性理論などから推測されるのであるが、よく分かっていない。 ブラックホールがあるはずだと研究者は言っていた。 でも証拠が無かった。
まず考えられたのが、伴星?の運動。 地球は太陽の周りを回っているが、太陽との引力に引かれて離れずに一定の軌道を回っている。
他の星も恒星を中心に回っているのであるが、その回転の軌道がおかしいときに、目に見えない星があると推測しそれがブラックホールでは無いかと言うことである。
まあ、難しくてよく分からないが、ボールに紐を付けてぐるぐる回転させたときに、どこかに障害物があればボールは丸く回らない、それで障害物があることがわかる、まあこんな考え方だろう。
一方、実測でブラックホールを見つける方法がある。
2015年だからごく最近、重力波が観察された。
これは宇宙から来る重力の振動で、それを観察するのに、縦横各3kmもあるような計測器が用いられている。 そこで、重力波が観察された。
これで、ブラックホールがあることの検証となったのである。 というのもブラックホール同士がぶつかっときに、重力波を発生するそうだ。
だから、重力波が測定されたと言うことは、ブラックホールがあることの証明になったのだ。
上記の説明は自分なりの解釈も入っているので、眉唾で読んで貰った方が良いのですが、自分としてはこう思っている。
また、ブラックホールというと宇宙の穴のように思うが、それでは穴の方向によって方向性が出来てしまうので、やはり円形に近い超重い星があると考える方がわかりやすい、と思って質問したのですが、やはり穴の方が適切ですと、答えられました。
それでも私は穴はあくまでも働き方の説明用で穴では無いと思っています。
いやはや、難しい話で途中で頭がおかしくなりそうで異常に眠くなり、これは脳が拒絶反応を起こしているので、これ以上無理して聞くと、倒れてしまうかも知れないと思って、途中、うとうとしながら聞き流すようにしていました。
昼休み、昨年宇宙を習った人に会うと、宇宙の話は新興宗教のようだ、信じればなんでもありそうだと。 そういえば今の宇宙の他にも宇宙があるとか、3次元4次元を超した多次元の話とか、とても一般常識では想像することすら出来なく、それこそ神や仏の話と似ているかなと思ったわけで、ブラックホールも似たような物かも知れません。
まあ、宮沢賢治も解っていて、ジョバンニを宇宙に送り出したのでしょうか。
|
|
|
|