ドイツのモジュールFREMOとHNモジュール

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upload 2017/11

ドイツにFREMOというモジュール規格があります。 その紹介と、HNモジュールの説明です


HNモジュール 
HNモジュールは、2005年に私たちが提案した、HOゲージのモジュールレイアウト規格です。
実際には2006年の大阪で行われた国際鉄道模型コンベンションで、加悦桃駅のモジュールと農家のモジュールを展示し、多くの人から注目されました。




これは、多くの出品レイアウトが大きなレイアウトで、かつ情景が無いのに対し、小型で手軽なことと、それ以上に情景がある足つきのモジュールだったからです。

その後、鉄道模型趣味誌の2007年1月号(No762)に「HOゲージでモジュールレイアウトを作ろう」というタイトルで、規格や詳細などを掲載しました。


この、HNモジュールを思いついたのは、1996年にドイツ、ミュンヘンで購入した「Modellbahn Traumhafte Anlagen」というレイアウトプランを綺麗な図と共に載せている本でした。

その中にモジュールのレイアウトが載っていたのです。

たくさんのモジュールが並べられて、レイアウトになっています。


横には規格が図示されていました。

この本はドイツ語なので読めませんでしたが、図で大体のことは分かります。
こういうモジュールを作って繋げばレイアウトになるのだと。 そして、何人かで一緒に作ればこうやって運転が出来る。

これだ! と思いました。 1996年の事ですが、仲間が居ないのでそのままになっていました。


その本には、大きなモジュールを折りたたんで収納するなどいろいろの案が出されていました。

また、他の本で

このようなモジュールが載っていました。 こちらはMODELLBAHN GLEISPLANEという本で、やはりレイアウトプランの本です。

その他、ドイツのレイアウトビデオも何本か買ったのですが、やはり、ドイツではかなりモジュールレイアウトがあり、その情景の中で何人もが一緒に模型を走らせている。

これを作りたいけれど、仲間が要る。 そして、これを理解して仲間になってくれる方が現れるまで10年近い月日が経ったのでした。

実は上記のドイツのモジュールはすべて、Fremodule と言う FREMOの規格で作ってあるのですが、悲しいかなドイツ語を読めなかったので、FREMOの名前を知ったのは最近です。

FREMOの規格(上図)によると、床から線路上面までの高さが130cmあります。
これはずいぶん高い。 日本人には高すぎるのと、材木の規格が一間180cmで、その半分の90cmのものが手に入りやすい。

持ち運びも小さい方が楽だ、ということでHNモジュールの規格を高さ94cmにしたのでした。

こうやって、HNモジュールの規格が出来、段々メンバーも増えてきました。

そして2017年には、関西、北九州、東京の各クラブが合同で運転会を開催するところまでこぎ着けました。



FREMO

FREMOは30年以上前からあるドイツの鉄道模型の団体です。 

と書き出したのですが、私は詳しいことは知らないのですが、モジュールレイアウトの規格を作ったり運転会を開いたりしているようです。

最近FREMOの規格を手に入れたので紹介します。

これは47ページもある立派なものです。


Introです。

少し訳しかけましたが、よく分からないのでしgoogle翻訳で訳してみました。


The standard is broken down into theree categories: 3つのカテゴリーに分類される

● Minimum requirement-最小要件
  basic requirement that must be met to enable members to connect their modules.
メンバーがそれらのモジュールを接続することを可能にするために満たされていなければならない基本的な要件。

● Standard practice標準的な実践-
  standard for building and operating modules that have proven successful over the years; all members wanting to participate in a meeting with their own modules are requested to honour these.
長年に亘って成功していると証明されたモデルの構築と運用のための標準。 自分のモジュールとのミーティングに参加したいすべてのメンバーは、これらを尊重するよう要求されます。

Recommended practices推奨された実践
 Practices and solutions that have proven useful but where other approaches and solutions leading to similar results may be possible: these recommendation were not added to the standards body because they are a not pre-requisites for successful operation of modules.
有用であると証明されているが、類似の結果を導く他のアプローチや解決策が可能なプラクティスと解決策: これらの勧告は、モジュールの正常な運用のための前提条件ではないため、標準化本体に追加されていません。

 

2 FREMO HO Modular Systems - Overview

 

 

3 Modules

3.1 Module - Minimum Requirements

3.1.1 Module height 1.300 mm above the floor. モジュールの高さは床から1300mm.
 説明:Following extensive test, the module height of 1300mm was determined, which represents a compromise between looks ( one in not only looking at rooftops but can look at modules from the side ) and operability ( switching).
 いろいろななテストの結果、1300mmのモジュール高さが決定されました。これは見た目(屋根を見るだけでなく、側面から見ることができる)と操作性(スイッチ操作)の間の妥協を表します。

、、、、

Note that the module height is measured from the top of the rails and not from the top of the module baseboard.
 モジュールの高さは、レールの上部から測定され、モジュールのベースボードの上部から測定されないことに注意してください。

 

3.1.2 The module height need to be adjustable vertically by 15mm.
 モジュールの高さは、15mmまで垂直に調整する必要があります。

説明床の凸凹に対応するため 15mmの高さ調整が必要。

3.1.3  Module end plate must be vertically alignedモジュールのエンドプレートは垂直に配置する必要があります

説明モジュールの接続面は垂直にする。傾いていると線路がうまく繋がらず、モジュールを壊す

3.1.4 Modules are to be built sturdily and may not be warped
 モジュールは頑丈に作り、歪まないこと



などで、綺麗に日本語にしないとわかりにくいのですが、モジュールの規格の基本的なことが書いてあります。

以下は具体的な内容です

HNモジュールでも同様な図を使っています。 考える事は同じです。


この配線もHNモジュールと同じですが、この図が分かりやすいのでこれに準じてHNモジュール規格も書き換えました。


車輪の規格や連結器、建築限界の詳細な取り決めも載っています。
と言うか、世界の規格が載せてある。



FREMOはHOゲージだけで無く、Nゲージやナローなども規格化されています。

この規定書で特に注目しているのは
モジュールのEnd Plate端板です。
FREMOではエンドプレートが何種類か規定されています。
同じ大きさのエンドプレート使うことでモジュールが綺麗に繋がるからです。


このような形や


このような形できっちりサイズが決められています。



「Modellbahn Traumhafte Anlagen」の本には

FREMOの詳細というように書かれているようですが読んでいません。

この図を見ると

エンドプレートやモジュールの構造、伸縮の足まで書いてあります。

HNモジュールではエンドプレートは単に接続ネジの位置の規定だけで、形の規定はしていません。


FREMOの運転会です。

もの凄い数のモジュールが並んでいます。



パーティーの写真も載せたことがあるのですが、ファイルを見つかられないので残念ですがとてつもないほどの皿数が並んで立派なパーティーです。

これが、ヨーロッパのモジュールです。

HOと、1/87のナローが多いようです。




HNモジュールの目指すもの

日本の鉄道模型の現状は、Nゲージが広く普及しています。 Nゲージは安価なことや狭い面積でレイアウトが出来るなど多くの利点があります。 そのために、Nゲージのモジュールは多く作られて盛大に運転会も開かれています。
しかし、HOと比較し車両を見たり持ったりするとずいぶん小さく、物足りない。 情景も迫力が無い、など写真で撮れば素晴らしいと思う作品でも現物を見ると物足りない。

一方大きなゲージは車両は迫力がありますが、情景作りは広大な場所が必要で、現実的に難しい。

そこで、HOゲージが車両、情景共に手頃なサイズで、Nのようなチープ感も無く大人の趣味として続けて行けるサイズだと考えています。

しかし、HOゲージは、手頃な大きさ故に車両作りが主体となり、車両作りが鉄道模型だという感が大きいようです。  しかし、情景の中で鉄道車両を走らせるというのは誰もの夢であり、レイアウトが欲しいと思うのであるけれど、実際にはスペースを確保できないのが一般家庭の現状でしょう。

そこで、面積が小さなモジュールを作り、持ち寄ることで大きなレイアウトとなって、お気に入りの車両を走らせたり写真を撮ったりすることが出来る。 そのためにモジュールの規格を決めなければならないと考えたのがHNモジュールで、FREMOを参考にして日本に合うような規格にしたと言ってもかまわない。

ということで、HNモジュールはHOゲージのモジュールの規格であって、HNモジュールクラブの規定ではありません。
HNモジュール規格でモジュールを作れば、クラブなど関係無しに、そのモジュール同士繋げる、すなわち、景色だけ付くって走らせないで飾っておくモジュールとは基本的に異なる。