ライカを盗られた。
2006年 フランスに旅行に行きました。
行き先は ニース、モナコ、エズ、そしてパリです。
そして、最後のパリでそれは起こった。
ここはモナコ 豪華なクルーザーが並ぶ。後ろは岩山。 |
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そして、モナコに来た理由は、F1のコースを見たかったから。 プチトランに乗って市内を観光。 ここは有名なヘヤーピンカーブ 乗っている人が皆シャッターを切る。皆知っているのだ。 このトレイン、F1のコースを走るわけではないけれど、かなりコースを走る。 それで分かったけれど、こんなに狭い道で、こんな坂をよくF1が走れるものだと感心した。 |
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これはグレース王妃が結婚式を挙げた教会。 カラースコパーの21mm で撮影。デジカメではちょっと難しい超広角。 |
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そして、モナコといえばカジノとフェラーリ。 これも広角で強調 それにしてもカジノに入ってゆく人は立派な格好をしている。 モナコの写真も山にあるけれどこれぐらいにして次はエズ |
エズ 鷹巣村と言って山の上に城壁に囲まれた村がある。 これがすばらしい。 ここを撮りさたにライカM6を担いで行ったのです。 なお鷹巣村はこの近くにいくつもあるそうで、エズはもっとも人気が高くて観光客がいっぱい。 |
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そして撮りたかったのがこの景色。 コートダジュールの本に必ず載っている写真です。 列車が来ないか待ったのですけれど、暑くて暑くてがまんできませんでした。 なおここは山の頂上のサボテン公園の中です。 写真では海が光って白っぽいですが、真っ青な海に白い船、まさに紺碧海岸(コートダジュール)。 |
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オレンジの屋根と海が印象的。 フィルムスキャナーのゴミが丸見え。ごめんなさい。 |
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そして狭い路地に、石造りの家が並んで、 | |
ほとんどが、センスの良い品を売っている店や、喫茶店。 | |
そして、一番上等そうと思った店に入ったら、先ほどの縦の写真に写っている、白いテントのあるテラス。 それはそれは、最高の雰囲気でしたが、暑い。 日本人のウエイターもいて感じが良い店(ホテル)だったが、高かった。 そしてライカで撮るのではなくてライカを撮るが始まった。 そして、このライカが後日、、、 |
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そして、山から歩いてエズの駅に向かう。 かなりの山歩きでしたが、途中時々見える海が、さらに真っ青で美しかった。 そして運良く列車が来た。 こういう時ズームの無いライカはちょっとつらい。 実はF77でも撮影しているのですが、そのほうが良かったりして。 |
列車の写真も入れておきましょう。 エズ駅を通過する快速? |
ここからは、パリです。 ライカを持って行ったけれど、どこにでも持って歩いたわけではありません。 プロバンス鉄道などはデジカメ(リコーGX8)だけです。といってもいつもソニーF77も持っていますけれど。 ということでここはパリなので力を入れてライカ。 リュクサンブール公園です。 |
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同じくリュクサンブール公園。 のんびりしていていいですね。 |
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そして後ろは宮殿 |
ヨットを浮かべて、これはたぶんラジコン、帆を動かすだけなので音がしない。 。 いくつもあったので貸してくれるようです。 |
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このとき、若い女性2人が写真を撮ってくれというので、彼女らのカメラで写した。 そしたら貴方も撮りましょうということで、ライカを渡したら、あっという間に縦横2枚、撮られた。 かなりカメラに慣れている娘さんだった。 |
そしてパリの街角などを写して、 | |
オルセー美術館に行って。 | |
芸術を堪能して、 | |
美術館の外でこの写真を撮って、 そして地下鉄に乗ろうとしているときにそれは起こった。 |
地下鉄(実際には国鉄)の駅で、エッフェル塔を見に行こうか、もうホテルに戻ろうかと、列車の行く先案内を見ている時だった。
突然、「あんたカメラを撮られた」と声がした(英語)。
えっ、それ俺のことと、首からかけていたカメラを見ると無い。
そうだ、美術館を出て、黒い像の写真を写した後にかばんに仕舞ったのだ、とかばんを見ると、
無い
ライカが無い。
そして、また声が「金は大丈夫か、カードはあるか、パスポートは?」
こちらの方が大変だ。真剣にかばんの底まで手を突っ込んで探す。
金もカードもある。パスポートはホテルに置いてある。
ではカメラだけだ。
少し落ち着いて後ろを見ると、男が取り押さえられている。プラットホームに人が押さえつけられている。
ドロボーさんが押さえ込まれて、押さえてている人と応援に走ってきた人が、われわれはポリスだ安心しろ、と身分証明を見せる。
身分証明にはSNCFと書いてある。これはフランス国鉄だ。鉄道公安官だな、と直感して安心した。JR とかDBとかSNCFとか鉄道の略語はすぐ分かるのです。
それから、何度もわれわれは鉄道のポリスだから安心して付いて来てくれといって、改札を出る。そのとき自動改札だが、その人のカードで私も出られるようにしてくれて、SNCFのこともあるし本物と確信して安心して付いて行った。
ひょっとしたらポリスだと言ってだます人もいるのかもしれない。
そして、駅の鉄のドアの鍵を開けて、小さな部屋に入った。
この時は、向こうも一人、こちらも一人で泥棒さんはもう一人の公安官がどこかに連れて行ったらしい。
駅員も近くに見えているので、安心しているのだが、公安官さんはリラックスしてリラックスしてと何度も励ましてくれるが、カメラはあるというので実害が無いので、全然緊張していない。
水でも飲まないかとペットボトルを出してくれて、色々話をしたが、向こうも英語は片言だしこちらも片言。片言どうしで、簡単な会話しかしないから良くわかる。
彼らは、3人がペアでこの路線のどこからどこまでと、どこの路線を取り締まっている。泥棒に気づかれないように、私服(Tシャツ)で見張っている、などなど、鉄道の路線図まで出して説明してくれる。
でも、カメラはあると言っているが、まだ現物を見ていない。ひょうとしてほり投げられたりして壊れていないかだけが気になった。そこにカメラが来て見たら無事だ、傷一つ入っていないが、まだ返せないとの事。
今から、本物のポリスが来て、警察に行って少し話をしてそこでカメラを返してくれるという。
それで、ポリスが来るまで世間話をして時間をつぶしているのだ。
やがてポリスが来た。そして泥棒も一緒にパトカー(1ボックスの囚人を運ぶようなやつ)の後ろに載る。見物人がたくさんこちらを見ている。俺が犯人みたいだ。
泥棒はすぐ横に座っている。若い金髪の映画俳優みたいなけっこう格好の良いやつだ。
同じ車に乗るのは気持ちが悪いけれど、大きな警察官が何人か一緒だ。
そうだ、ポリスは皆大きい。びっくりするほど大きい。
そして、やがてピーポーピーポーと鳴らしてパトカーがパリの町に走り出す。
なにか、映画のシーンを見ているようだ。思わず笑みが出てしまいそうになるのを堪える。デジカメで写真も撮りたかったけれど、私は被害者なのだ(ぼーとしてた単なるおっさん)。そんな、やじうまのようなことはできない。
警察署は地下にあった。
待合室のベンチで待つ。何人か座っている。
泥棒は前のベンチだ。だから後ろから見えるのだけれど、手錠をはめられている。
良く見ると、ベンチがパイプで出来ていて、もう一つ手錠がパイプにかけてあり、それで泥棒の手錠も止めて、ベンチごとかついで行かないと逃げられない。
そして、警察官が書類を持ってきて氏名、生年月日などを書かされた。
見ると泥棒も書かされている。なにか警官に言った。警官は手錠を外す。字がかけないよと言ったのだろう。
ありゃ、そんなことしたら逃げると思ったらすぐ警官は片手をベンチの手錠にかけた。
警察官たちは愛想が良い。待っている間、こちらを見て安心しろと言ってにこっとしたり、あと15分ほどだからと、声をかけてくれる。
相変わらず、面白い経験と、心の中ではにやにやしている。
実はこの日、帰国する日で、空港に行かなければならない。
それで、ホテルに後1時間以内に帰りたいのだ。
でもまだ、十分時間はある。
と、思っていたら、一応調書を書くので事情を話してくれと女性の警察官が来て、話すことをパソコンに入力する。名前は生まれは、生年月日は、ホテルは? えっホテルの名前を横文字で知らない。住所も持ってきていない。
こんなやり取りをしていて、時間がたつ。だんだん時間が気になる。
やっと終わったのは1時間ぐらい経ってからだ。
プリントアウトにサインをしたが、数ページもある書類だった。時間が掛かるはずだ。
さあ、急いでホテルに帰らなければ。
とりあえず、トイレ。
トイレ貸してね、 そこだよ。 はーい
ところがところが、便器が高くて、なにが届かないのだ。背伸びしてもダメ。
警察官が大きいのは分かっていたけれど、そうなのだ。
警察署の外に出るとパトカーがたくさん止まっていた。
今日は革命記念日でパリ中、大警備をしていたのだ。
そして、遠くからパトカーを写して、なんとか無事ホテルにたどり着いたのでした。
こんなパトカーに乗ったのだ。
カメラを盗られた瞬間に思いました。
あのカメラに入っていたフィルム以外は助かったな。
モナコの写真もエズも助かった。
パリの写真は仕方がないがカメラは買えば済む。痛いけど。
そうですフィルムカメラのメリットはフィルムを時々交換することです。
ですからデジカメで旅行のとき、特に海外などたくさん写真を撮るときは、
あまり大きな記録媒体1枚で撮らないように。
カメラをなくしたら、それまでの写真がすべてなくなります。
記録媒体が壊れたら、やはり全ての画像がなくなります。
ある程度の大きさのメモリーを数枚持って行ったほうが安全です。
長い文になってしまいました。
恥を書いてしまいました。聞き流してください。
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