メルクリンシステムの説明

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upload 2016 /12


メルクリンシステムの説明

 昔の人はメルクリンは交流モーターで走る、と思っているでしょうが、もう10年以上前から、交流は止めて全面的にディジタル制御になりました。 メルクリン独自のディジタルであるけれど、DCCとほぼ同じでコントローラーは互換性があり、DCCのデコーダーも使えます。 全面ディジタルのメーカーなど他にないだろう。 最新システムを使っているメーカーです。

ここでは、主に線路に付いて書きます。

 線路システムは3線式です。 と言っても線路は2本で同じ電極です。 もう一つの電極は中央に点々状のもので、これを線路とみなして3線と言っているようです(昔は線路だったから)。

メルクリンのCレールは道床付きレールです。 真ん中の点々が見えます。 
繋いだところですが、レールジョイントが無いし、なんと線路同士が繋がっていません。 


レールジョイントらしきものは線路をちょっと載せるだけの台。
電気的接続は、カニの詰めのように見える金具。 これでしっかりと通電できる。
道床同士はがっちりと隙間なく繋がる。



外す時は驚くなかれ、谷折りのようにする。  ジョイントが壊れる!と目が飛び出すほど驚く人もいるでしょう。



裏。 ギャップは接続部分につけるプラスティックのギャップ用のパーツがあるが、上の矢印の部分を切ってもギャップになる。

下の矢印の部分を切ると、左右の線路が繋がらなくなり、すなわち2線式と同じ様になるが、この方法でセンサーとして使う事もできる。

この3線式のお陰で、リバースをギャップを切らずに作れるし、運転も逆転スイッチの切り替えなどしなくて、何の気兼ねも無しにリバースを走れる。 この利点は大きい。


中央からの集電は車輛に集電シューを付ける。

これがかなり不細工で嫌いな方も多いと思う。 しかし、このお陰で色々良いことがある。
それは、集電が良いことである。 
線路が点々状なので汚れないし、汚れも擦って取れるのでシューもほとんど汚れない。
ここが汚れて車輪を磨くより簡単だ。 
また車輪絶縁していないので両側の線路から集電できるので、接触不良が少なく、線路も車輪も汚れにくい。

それから、大事なことは、車輛をどちら向きに載せても、中央電極は中央、車輪は外側で、常にデコーダーに同じ極が入力することになる。 これがディジタルで安定して走る利点になる。

しかし

室内灯を付けようと思ったら、客車にも集電シューを付けなければならない。
そして、これは走行抵抗を増やすもとでもある。 

これは結構つらい。
まあ、その分機関車は力持ちなのだろうけれど(ゴムタイヤのお陰)、一両だけにシューを付けて、他の車両には通電カプラーを使って電気を供給するのが一般的です。

センサーレール
シューを利用して、車輛が通過した事を感じるセンサーです。 車輛の方向も認識できます。

この出力をS88などのインターフェースを通じて、コントローラーに接続します。




デコーダー
 メルクリンのデコーダーは基本的にESUとほぼ同じですが、独自のものとしてmfx仕様があります。 これは機関車のアドレスを設定しなくても、線路に載せるだけでコントローラーが自動的に機関車を検出するのでとても便利です。 もちろん複数の機関車を区別して認識します。



コントローラー
 基本的にメルクリン製のコントローラーを使います。
いちばん機能が高いものは セントラルステーション2(CS2)ですが、2016年12月現在、セントラルステーション3が出ています。 しかし、まだバグがあるようで、ちょうど移行期で、混乱しています。


もう少し機能が少ない物も何種類かありますが、あまりよく知らないので割愛。
入門セットには、少ない機能ですがハンディータイプのコントローラーで無線を使ったものがついています。

一方、メルクリン以外のメーカーで、ESUのコントローラーはメルクリン対応だと思います。




ROCOのZ21は、多分メルクリンのmfxへの自動対応は無いかもしれませんが、設定で走るとも聞いていますが、実際に使っている人から聞いて見ないと解りません。 



メルクリンの車両にメルクリンのデコーダーでは無くて、ESUのサウンドデコーダーを入れたり、他の会社のデコーダーを入れたりしている人も多いです。 この場合はZ21他DCCのコントローラーで問題なく運転できます。

逆に、メルクリンmfx対応のコントローラー(CS2)等を持っている人は、普通の2線式の車両に、メルクリンmfxのデコーダーを積んている人も居ます。 



おわり