フライッシュマンの線路

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upload 2006/10/31
Last updata 2010/12/30

 フライッシュマンの線路 について、時々質問を受けます。
多分あまり触ったことが無い人が多いようなので、少し説明します。
フライッシュマンはドイツのメーカーで質実剛健というイメージを受けます。

私は単なるユーザーなので感じたことを書くのみです。正確にはフライッシュマンのカタログを見てください

 フライッシュマンの線路には2種類あり、ここでは道床つきのFLEISCHMANN PROFI GLEIS(プロフィレール)について説明します。
まず外箱から、

道床が薄いのと線路の長さが直線で20cmなので、10本入りの箱ですが小さいです。
収納に場所を取りません。

道床が薄くて幅が狭いことは、狭い場所で走らせるのに、線路のスペースが少なくて済み、狭さを感じにくなります。
レイアウトを作るときも、コルク道床の上に置くことが出来便利です。
上から

伸縮レール(6110)
直線20cm(6101)標準の直線
曲線R547??

曲線R420(6125)標準カーブの中
曲線R356.5(6120)標準カーブの小
これらの曲線は5本で半円になります。

もちろんこれらよりゆるいカーブも色々あります。
直線も短いものもあります。
上から

3ウエイ(6157W)
直線小型ポイント(7173W)
カーブポイント(6176W)
曲線R356

カーブポイントの内側は、ほぼR356でR356とつないで円になり、外はR420とつないで円になります。

かなり急カーブなので国産の20m級は通過が厳しいものもあります。
写真の天賞堂キハ25は無改造で通過しました。

また直線ポイントは大型のもの(8番ぐらい?)もあります(6178)
ジョイント部

ジョイントは下に長くてバネになっています。接触不良への対応。

左の線路の先端から5mmほどのところには小さな欠きとりがあり、そこにジョイントにある小さな突起が入って線路が抜けにくくしてあります。

もちろんジョイントが付いている方の線路にも同様な欠きとりがありジョイントが抜けにくくしてあります。

ペンチでジョイントを広げながら引っ張ると抜けるので、プラスティックの絶縁ジョイントに付け代えることも出来ます。
上から

伸縮レールの裏側
伸縮レール
連結解放器付き(6114)
 100mm

このほか終点用やコンタクト付き、その他電磁石の多分ケーディータイプの開放器付きもあるようです。
フレキシブルレールもあります
長さは800mm(6106)


道床つきで任意に曲げられるのできついカーブは無理ですが、ゆるいカーブや変なつなぎに便利です。
ウイーンチロル鉄道の大カーブに使っています。
その裏。道床はゴム系の材料で柔らかい、でも機構がどうなっているのか良くわからない。摩訶不思議。
ポイントです。

ポイントマシンは簡単に取り外しできます。
マシンをつけた状態でも外した状態でも、手でポイントを操作でき、フロアレイアウトやレイアウトの製作途中は便利です。

マシンの中に接点があり、ポイントが切り替わると自動的に電気が切れるので、マシン用のスイッチは通電しっぱなしでもかまいません。普通の市販のスナップスイッチが使えます。
凄く便利です。
裏です。
金属板で覆われています。
金属板を剥がすと中に補助接点がついていて、ポイント先端での接触不良に備えています。

また、このおかげでスプリングポイントとして使えます。スプリングポイントの機能は運転上ものすごく便利です。
クロスの部分はプラスティックで集電できないので底に金属板を置いてフランジから集電するようになっています。
しかし、フランジが小さいと集電できません。
黒く見える細い針金があります。

これをつけたり外したりすることで、選択式と非選択式を選べます。

ここで、線路の電気的な機構を説明します。

ます、これは一般的なポイントです。


これはフライッシュマンのポイントです。

選択式に設定した時です。

黒は通電が無い状態です。
一般のポイントは、反位側は、左右の線路が同じ電位ですが、フライッシュマンは、片側の電位が無くなります。

車輌が止まることについては同じです。

なお、この時、ポイント先端の線路が離れても、中にある接点で電気的に繋がっているので、停止せずに走ります。
こんどは、非選択にしたときです。
購入時はこうなっています。

ポイントがどちらになっていようと、常に通電しています。

この状態でスプリングポイントとして逆方向からでも走行してこれるのです。
上はPECOの小型ポイントです。
全体の長さは異なりますが、分岐角度はほぼ同じです。

PECOの100番レールと太さ、形状がほぼ同じなので、PECOのジョイントで両者をつなぐことが出来ます。
これはR356からカーブポイントに差し掛かる天賞堂プラEF15.

先輪や動輪の横動きが少し大きくなるように改造して何とか通れるようになりました。

せっかく買ったのだから動かせなければつまらないので、改造しました。

フライッシュマンの線路はフランジの大きなヨーロッパ規格のフランジに合わせて作ってあります。

ですからフランジの小さな国産の車輪ではポイントで脱線することがあります。

そこで、対策として
1)ガードレールの内側に0.3mm程度のプラ板を貼る。(黄色の矢印)透明プラバンだと殆ど見えません。 これはフランジの裏側をここに当てて走らせることでクロス部分での割り込みをなくすためです。

2)フランジが小さいのでクロス部分に車輪が落ち込むので、これを防ぐために赤矢印のように、この部分に紙(0.5mm程度)を切ってはめました。

これでかなり脱線が減ります。
上記の1)の方法を白のプラバンで作ったもの。フランジがこすれて黒くなっています。

なお、これでもまだ脱線するようなら、車輪のフランジバックを少し短めにすると良いようです。

さて、肝心な価格です。
 フライッシュマンの日本総代理店 モデルバーンで聞いたところ(2006年10月)。

 直線6101(20cm)   450円  カーブも同じような価格
 ポイント小         4600円
 ポイント大         6500円
 カーブポイント       4900円

 いずれも1本で、ポイントマシン別売。

 ポイントマシン      2700円
 PECOよりかなり高めです。でも道床が付いているので、そのままでほぼ一生使えます。
 車両と線路つきの入門セットが割安でしょう。

 ROCO社からもほとんど同じ半径でレールが販売されています。
 そちらは、道床が大きくフライッシュマンとつなぐことは難しいかもしれません。

私は使ったことが無いのでコメントできませんが、以前水野良太郎さんがTMSに書かれていたようなので参考にしてください。
 ROCOの日本総代理店は天賞堂です。

 国産のレールでは、定尺に入りきらないので、定尺でレイアウトを考えるのなら、このフライッシュマンのレールか、ROCOのレール、またはPECOのレールを曲げるかになるでしょう。

 

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