放射線とは何だろう
4 放射線被曝をゼロにする方法

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2013/4/13

4 放射線被曝をゼロにする方法

 放射線が当たると怖いよ〜、絶対に被曝したくないよ〜、 この子にだけは絶対に放射線が当たらないように国は責任を持って対策を取るべきだ、などと思うのも無理からぬことで、それほど放射線は怖いものだと言うことが、頭にインプットされています。

でも、本当に放射線ゼロの状況を作り出すことが出来るのでしょうか?

結論を言います。

放射線被曝をゼロにするのは絶対に無理です。

理由は地球上あらゆる場所に放射線が降り注いでいるからです。
これは宇宙から、地面から、そして食べ物や机など物質全てから、それぞれ微量ではありますが、放射線が出ているからです。


この図は世界各地の大地から受ける年間線量をミリシーベルトと言う単位で表わしたものです。 
地面から年間これだけの放射線が出ている。 日本は0.34ミリシーベルトと少ないですが、日本の中でも場所によって当然異なります。(原発事故以前のデータです)

そして、物凄く多いのが、イランのラムサーと言う所。 355.6ミリシーベルトです。
ここに住んでいる人は、毎年これだけの線量を被曝しているのです。

そこで気になるのが、ここの人の寿命はどうだろうと言う事です。
実は、長寿の方が多いと言う事です。
そして、他にも線量が多い地域が沢山ありますが、やはり平均寿命は高い。 線量の少ない所よりむしろ寿命が長いと言う事実があります。

まあ、こういう所に代々住んでいる人は放射線に強くなっていて、日本人が行くと影響があると言う人がいますが、専門家の中でそんな事を言う人はいません。


そして、これは地面からの放射線ですが、放射線は地面だけではありません。

図の出典は不明です。申し訳ありませんが使わせてもらいます。


この図は自然放射線による被曝の内訳を示したものです。
1年間に自然放射線によって、2.4ミリシーベルトの被曝があります(世界平均)。



この時に、体の外から当たる放射線は、宇宙から降ってくる宇宙線が0.35ミリシーベルト、地面からが0.4ミリシーベルトです。そして、食べ物や空気中から放射能を吸い込んで被曝するのが、合わせて1.65ミリシーベルトという量です。

でも、こんな細かい数字を覚える必要はありません。

要は、地面から、宇宙から、食べ物、空気から放射線を受けていると言う事実だけ覚えて、それが この年間2.4ミリシーベルトということです。 この数字は、自然に当たる放射線の量として、記憶しておいてください。

この値は当然場所によって異なります。 でも、一般的に2.4を覚えておくと低い線量での被曝の程度を考える基準になります。


ということで、どんなに頑張っても被曝ゼロの状況などあり得ないのです。
家の中に居ても、放射線が通り抜けてきます。

そして、人間、いや生物全てこのように放射線がある状況で生きているのです。

それどころか、人間が発生した何万年も前は、これよりはるかに放射線の量が多かったのです。その中で生まれて来た生命体なので、放射線に対応する力は持っているのです。

人間は、それほど放射線に弱くはない!


だたし、間違っていけないのは、このように”少ない”放射線に関してであって、大量に被曝すれば、影響があるのは当然です。
そして、それは被曝した放射線の性質や量によって程度が異なります。


5 被曝するとどうなる に行く

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